黒鉛電極について

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黒鉛電極とは

車や建物など私たちに身近で生活に欠かせない「鉄」。その鉄をリサイクルするために使われているのが黒鉛電極です。
電気製鋼炉ではスクラップになった鉄をアーク放電によって溶かし、新たな鋼鉄材料にリサイクルしています。このとき、電気を流す部材として使われるのが黒鉛電極です。
電炉内でスクラップの溶ける温度は1600°C、電極の先端温度は3000°Cにも達します。このような高温で使用でき電気を通す材料は黒鉛電極しかなく、鉄のリサイクルには欠かせない製品です。

黒鉛電極の使用方法と求められる特性

電気製鋼炉による鉄のリサイクルでは過酷な操業に耐える高品質な黒鉛電極が求められます。 通常3~4本の黒鉛電極本体(GE)を継手(PIN)で接続して使用します。アーク熱による昇華やジュール熱・輻射熱による酸化により電極は消耗していきます。(溶鋼1トンを生産するために電極は1~3kg程度消耗します)
先端の電極の消耗が終わると新たな電極が接続され、溶鋼の連続生産を可能としています。

先端アークによる昇華や酸化による消耗は避けれられませんが、要求品質に満たないと、折損や電極接続部での脱落、先端のスポーリング(欠け落ち)などのトラブルによっても消耗が発生します。
そのようなトラブルによる消耗を避けるには、熱膨張や電気比抵抗が低い、機械的強度が高いなどの特性が求められます。
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