

取締役副社長 アジアビジネス統括本部長 グローバルSCM統括部長
Employer of Choice
働く人に選ばれる会社にしたい
瀬戸 康善
Seto Yasuyoshi
Seto
瀬戸
Yasuyoshi
康善
2004年新卒採用 4月入社
自ら見つけた仕事で成果を上げ、
キャリアを切り開いていった若手時代
私は新人のころから、受け持った業務の範囲を超えて、重要だと思う課題を積極的に探してきました。自分が中心となって課題解決に取り組んで成果を上げることで、より大きな仕事ができるポジションを獲得していきました。他人からの指示を待つよりも、先陣を切って動きたいタイプなんです。
大学院の博士課程を修了し、技術者として入社したのが2004年です。最初に受け持った工程管理の業務では自分の担当エリアからは不良品を絶対に出さないことを自らに課した上で、黒鉛電極の理想形を追い求めて開発に没頭しました。
時には上司から反対されながらも、自発的に研究開発を重ねましたね。当時、仲間と協力して実現に向けて取り組んだ結果、現在の当社の黒鉛電極品質のベースとなるつくり方にたどり着くことができました。
私は人がやりたがらない仕事こそが自分にとっても、会社にとっても栄養価が高いと考えて働いてきました。この考えに基づき、入社8年目には自ら志願して、当時のキャリアからすると畑違いとも言えるSCMの改革にも乗り出しました。


転機となった、
中国での経営改善と
グローバルの統合プロジェクト
今振り返ると、入社12~14年目くらいの2つのプロジェクトがキャリアの転機になっています。
1つが中国の四川の工場の経営改善です。これも栄養価が高いと思って志願し、副総経理として現地に赴任しました。当時の四川は悲惨な経営状況で、これを立て直すことが当社で一番エキサイティングな仕事だと思っていましたね。会社経営とは何かを一から学んだ時期です。
懸命に取り組んでいましたが、改善の半ばで日本に戻ることになります。当社がドイツSGL社の黒鉛電極事業を買収し、その統合プロジェクトに参画するために本社の戦略企画部に異動しました。
四川のことは気がかりでしたが、エキサイティングという意味では四川をしのぐプロジェクトでした。両社の生産能力を合わせると世界一になるという統合だったので、関わる人材も、話す内容も、スケールが段違いで、本物のグローバルな仕事に飛び込んだなと感じたことを覚えています。
私は主に技術、製造、SCMの部門の統合を任され、両社の技術、ノウハウの良いところを残しながら、文化も業務の考え方も違う組織を1つの形にすべく尽力しました。
四川とSGL統合の経験を通して、経営者としてアジアやグローバルでビジネスを展開するための基礎体力がついたと思っています。


アジア全体をワンチームにして
成果を上げることが醍醐味
現在の業務は大きく分けて2つあり、1つはアジア全体の地域統括責任者として販売や損益も含めて管理することです。レゾナックグループのグラファイト事業は世界を3つの地域に分けて経営していて、アジア担当の私は、大町事業所と中国の四川、マレーシアのバンティンの3つの生産拠点を統括しています。
いわば地域社長という立場ですが、私が現在40代後半で、他の2名、ヨーロッパとアメリカのトップも同世代です。年齢や国籍に関係なく、あくまで適材適所で人材を配置していくオープンな姿勢は、当社の強みだと思っています。
もう1つはグローバルの業務です。グループとして世界6カ所の生産拠点を効率的に運営するために人事・営業・財務といった機能ごとにグローバルの責任者を配置していて、私はSCMと購買の責任者をしています。決裁をするだけではなく、大きな取引の交渉に同席するなど、実務も結構していますね。
今の仕事、特にアジア経営における一番の醍醐味は、自分からアクションを起こし、年齢も役職も国籍も異なるたくさんの人たちを巻き込んで大きなワンチームをつくり、大きな成果を上げることです。
アジア地域は約800人が働く大きな組織なので、チームとしての一体感を醸成することはとても重要です。部門を超えたコミュニケーションの場を設けたり、リーダーに権限を委譲したり、情報をオープンにしたりと、一体感を高める取り組みを重ねてきて、今ではアジア地域全体がワンチームになりつつあるという手応えを感じています。


今一番実現したいのが、
働く人から選ばれる
会社にすること
アジアのトップとして今一番実現したいのが、この会社をEmployer of Choice、つまり従業員から選ばれる会社、この会社で働いていて良かった、家族にもこの会社で働くことを勧めたいと思われるような会社にすることです。
やるべきことは多岐にわたります。一人ひとりが能力を発揮できる人材配置、スキルアップの支援、福利厚生の充実も必要です。ワークライフバランスがとれる職場環境づくりや、働き方改革といった、プライベートの質を高める取り組みもさらに進めるべきでしょう。
地域貢献や社会貢献、ダイバーシティーも、もっと推進したいですし、もともとこの会社に根付く良い文化、例えば新入社員から経営層までの距離の近さなどを残していくことも大切です。
グループのスペイン工場ではファミリーデーと銘打ち、全従業員とそのご家族を工場に招待して、工場見学やパーティーをするイベントを開きました。私も参加していたのですが、ある従業員のお子さんが将来この会社で働きたいと言ってくれて、うれしかったですね。コロナも落ち着きつつあるので、アジアでも従業員とご家族に還元するようなイベントをしたいと考えています。
一朝一夕にできることではありませんが、なるべく早期にEmployer of Choiceになれるように、これからパワーをかけて、やるべきことを一つひとつ実現していきます。




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